妊娠の仕組み

妊娠の仕組み

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妊娠の仕組み

妊娠とは、精子と卵子が女性の卵管膨大部で受精し、その受精卵が子宮内膜に着床したことで成立します。着床した受精卵は子宮内膜の血管から影響分を受け取り、やがて胎盤が形成されます。
健康な男女が性交した場合の妊娠の確率は20~30%と言われています。避妊をしないで健康な夫婦生活を送っているカップルであれば、数字の上では半年に1回くらい妊娠のチャンスがある、という計算になります。

妊娠が成立するには、最低限、以下の4つの条件が必要になります。

①女性の腟内に十分な数の精子を射出されていること。少なくとも、精液1mlあたり2千万以上の精子が存在すること。また、50%以上の精子が運動していなければ妊娠を成立させるのは困難となります。

②月経周期内に、排卵が行われていること。排卵をコントロールする視床下部などの中枢神経の異常や、ホルモン分泌の異常によって排卵が起きないことがあります。

③排卵された卵子が卵管采から取り込まれ、卵管を通過できること。クラミジア感染症や、子宮内膜症が卵管内で起きているなどの原因で、卵管が癒着していることがあります。

④子宮内膜に受精卵が着床できること。子宮筋腫、子宮内膜症などにより、受精卵の着床が妨げられることがあります。

その他、卵子の老化や、卵膜の抗精子抗体によって受精ができないというケースもあります。卵子の元となる原始卵胞は生まれたときから女性の体内に存在します。年齢とともに原始卵胞の数は減少し、老化もしていきます。ただし、原始卵胞の数の減少も、老化の度合いもそれぞれ個人差があります。

抗精子抗体ができる原因は不明ですが、体にとって害のないもの(精子)に対して抗体ができてしまう、という過剰免疫です。抗精子抗体が不妊の原因である場合、漢方で気・血・水のバランスを整え、免疫機能が正常に働くようにしていく、という治療法を併用することもあります。

②、③、④は女性側の妊娠に必要な条件ですが、排卵が正常に行われているか、子宮内膜症の症状や性感染症の有無、受精卵着床に適した子宮の状態などは、普段の生理のときの症状や、おりものの状態からある程度分かることがあります。

生理痛などの月経困難症がある場合、将来の妊娠に備える、という意味でも、不調の原因となっている問題を解消していくことが大切です。

生理と妊娠の関係

女性の体は、約28日周期で、脳の視床下部・下垂体、卵巣・子宮が共同して妊娠の成立に供えて準備をしています。これが、生理周期で、妊娠が成立せず不要となった子宮内膜が経血として体の外に排出されるのが月経です。

月経後、視床下部からの指令で、脳下垂体に卵胞刺激ホルモンを分泌すると、卵巣内の原始卵胞の中から一つが発育し始めます。卵胞が成熟するにつれ、女性ホルモン(エストロゲン)を分泌量が増えていきます。

エストロゲンにより、前の月経で一度はがれた子宮内膜は妊娠に適した状態になるように厚みをましていきます。

月経後から約2週間、血液中のエストロゲンの量がピークになると、脳下垂体から黄体化ホルモンが分泌されます。黄体化ホルモンが一定量分泌されると、卵胞から卵子が飛び出して排卵が起こります。排卵日には基礎体温が大きく下がるほか、おりものが卵白状になり粘度が増します。卵子は卵管采から取り込まれて卵管を移動し、精子が来るのを待ちます。

卵子が飛び出した後の卵胞は黄体に変化し、黄体ホルモンを分泌します。黄体ホルモンの働きによって、子宮内膜はさらに受精卵の着床に適した状態に変化していきます。

排卵から7~10日で受精卵が子宮内に着床(妊娠成立)しなければ、黄体は白体となってしぼみ、黄体ホルモンの分泌量は急激に減少して、子宮内膜ははがれて月経として排出されます。

逆に、妊娠が成立すれば、黄体は妊娠黄体となってホルモンを分泌し続け、妊娠状態を維持します。基礎体温で見ると排卵後の高温相が続きます。

妊娠期間中は月経はもちろんありませんが、出産後、月経はいつから再開するのでしょうか。出産後は母乳を分泌するホルモンプロラクティンに排卵を抑制する作用があるため、母乳育児をしている人は出産後、5~6ヶ月月経が再開しないことが多いようです。ただし、出産後の月経再開時は個人差があります。

また、月経がなくても排卵が起きていることもあります。

よく出産すると生理痛が軽くなる、といいますが、これは出産によって子宮頚部が一度大きく開くため、出産後は経血が排出されやすくなることが多いためです。

月経は、妊娠のための準備ではありますが、近い将来に妊娠・出産の予定がなくても、女性の体と心の健康に大きく関係しています。とくに今までと比べて量が経血が増えた、痛みが強くなった、などの変化には注意しましょう。

妊娠検査の仕方

月経開始予定日なのに、生理が来ない。

いつも規則正しく生理がある人で、妊娠の可能性が考えられる場合は、妊娠、という可能性がありますよね。

妊娠したどうかを判定する簡単な方法は、市販の妊娠検査薬を使うものです。

妊娠検査薬の多くは、キャップをはずして尿をかけ1分程度待つ、という簡単な使い方ですが、直接尿をかけるとうまくいかないこともあるので、紙コップなどに尿を採り、検査薬の先端を浸すようにすると確実です。

妊娠検査薬で妊娠がわかる仕組みは、妊娠すると分泌される妊娠ホルモン(hCG)が尿の中に出ているかどうかを試薬でチェックするものです。

妊娠検査薬によるチェックは、月経予定日の1週間後くらいから行うことができます。適当な時期に、正しい使用方法で使えば妊娠検査薬の判定結果は90%以上の精度といわれますが、もともと生理不順の方などは、いつ妊娠検査薬を使うのか、迷うかもしれません。

そのような場合や、また、妊娠検査薬では正常妊娠なのか子宮外妊娠などの異常妊娠なのかまでは分かりませんので、市販の妊娠検査薬で陽性(妊娠している)という結果が出た場合は、できるだけ早く産婦人科による妊娠の検査をしましょう。

産婦人科での主な妊娠検査は、問診、尿の中に妊娠ホルモンが出ているかどうかの尿の検査と、超音波による経膣超音波検査になります。

問診では、今までの妊娠経験の有無や、普段の生理の状態、最終月経日、服薬の有無などを聞かれます。

尿の検査は、市販の妊娠検査薬によるものとほとんど同じです。

超音波による妊娠検査は、経膣グローブと呼ばれる棒状の器具を膣の中に入れて検査します。超音波検査によって胎児心拍や胎嚢の確認をします。

それまで婦人科を受診する機会があまりなかった方は、内診台や経膣グローブによる検査に緊張するかもしれません。産婦人科で妊娠検査を受ける場合は、服装は下着を脱ぎ着しやすいように、長めのフレアースカートがベストです。うっかりジーンズで行ってしまっても、内診で着替えるときには腰の周りに巻くタオルなどを貸してくれるところが多いのですが、余計な緊張はしないほうがいいですよね。

また基礎体温をつけている場合は基礎体温表も持って行きます。

最近の産婦人科は女性のメンタルな面にもいろいろと配慮していますので、あまり怖がらずに受診しましょう。妊娠検査のときだけではなく、普段から女性の体のことをいろいろと相談できるかかりつけの婦人科を持っておくのがベストですね。

妊娠初期の症状

受精卵が子宮内膜に着床し、胎盤が形成されて妊娠成立、となると、女性の体は妊娠維持・出産に向けて変化していきます。

妊娠初期には、まず月経予定日になっても生理がこないことから妊娠検査薬を使ったり、産婦人科を受診して妊娠を知る、というケースが多いようです。このころに感じる妊娠初期の症状として、眠い、だるい、便秘、熱っぽい、乳首が敏感になる、軽い吐き気、おなかが張る、イライラする、などがあります。
妊娠が成立すると黄体ホルモンが分泌され続ける上に妊娠ホルモンが分泌され始め、女性の体内の環境は大きく変わっていきます。それが妊娠初期の症状として現れるのです。

いわゆる、「つわり」を感じるのは妊娠した女性の約9割ともいわれています。

つわりの症状は、妊娠4週目(2ヶ月 予定月経の開始日に相当します)から始まり、妊娠16週目(4ヶ月)ごろまでに治まることがほとんどです。

つわりの症状には以下のようなものがあります。

・ 吐き気・ムカムカ感
・ ニオイに敏感になる
・ 特定の食べ物を受け付けなくなる
・ 今まで好きだったものが食べられなくなる
・ 特定の食べ物がむしょうに食べたくなる
・ 食欲がなくなり何も食べたくない
・ 何か食べていないと気持ちが悪くなる
・ 断続的な頭痛
・ 常に眠い
・ 貧血(赤ちゃんに血液から栄養を与えるようになるため)

つわりがひどくなると、水も飲めなくなるような状態になることがあり、そうなると妊娠悪阻といって入院して点滴を受ける必要があります。

つわりが起きる原因は、はっきりとはせず、症状の出方も個人差があります。ホルモンバランスの変化が免疫系に影響し、赤ちゃんを異物として反応している、という説もあります。つわりの症状は朝起きたときの空腹時に強く感じることが多いので、手じかにゼリー飲料やシリアルバーなど、すぐに食べられるものをおいておくのもよいでしょう。昔からいうように柑橘系や梅干などの酸味はつわりのムカムカ・吐き気を抑える効果があるようです。

妊娠初期にはホルモンのバランスが大きく変わり、それに伴って自律神経のバランスも乱れがちです。

ストレスをためないようにゆったりとした気持ちですごし、食べたいもの、食べられるものを摂るようにしましょう。体重管理も必要ですが、つわりが治まってから、と考えてください。


避妊について

妊娠を望んでいない場合、妊娠してからの中絶は女性の心身に大きな負担を与えますので、適切な避妊法を行うことが必要です。

まず、妊娠の仕組みを理解して正しい避妊を行いましょう。

妊娠は、卵子と精子が受精して子宮内膜に着床することで成立しますので、避妊ではコンドーム(男性用・女性用)、ペッサリーなどの器具で精子が卵子に到達しないように妨げたり、あるいは子宮内否認用具(IUD、ミレーナ)によって受精卵が子宮に着床することを妨げたりします。

また、モーニングアフターピルという薬を、性交の後で服用することで受精していたとしても受精卵の着床を防止する、という方法もあります。

オギノ式は、女性の生理周期に合わせて妊娠可能日を計算し、その日の性交を避ける、という方法です。安全な方法ですが、最低6周期の月経周期を記録して計算する必要があり、月経周期が不順な女性の場合は、失敗する可能性が高くなる、というデメリットがあります。基礎体温法は、オギノ式に似ていますが、基礎体温を記録して排卵日を算定し、その前後の性交を避ける、という方法です。

日本では、男性用コンドームの使用による避妊が一般的ですが、女性が避妊の主導権を持つことができる、という点から注目されているのが低用量ピルによる避妊です。

低用量ピルに含まれるホルモン量(エストロゲン、プロゲステロン)は高用量ピルの半分以下にまで軽減されています。

低用量ピルは避妊に対してほぼ100%に近い効果を示すばかりではなく、生理痛などの月経困難症、過多月経などに対しても有効であるのは中・高用量ピルと同じです。しかし、ホルモン剤服用による副作用症状は、低用量化によりかなり軽減されています。

従来の中・高用量ピルを飲んだ場合、心臓・血管系や肝機能への影響などのほか、むくむ・太りやすくなるなどの自覚症状が副作用として現れることが多いのですが、低用量ピルではそれらの副作用がかなり軽減します。

ピル、コンドームなどの避妊法を継続して使用することで、今度は妊娠しづらくなるのでは?と不安に思う方もいるようですが、ピルやコンドームは用いなくなれば、その後の妊娠の確率などへの影響はありません。

いずれの避妊法でも、100%妊娠しない、という方法はありません。ライフスタイルや健康状態、自分とパートナーの性格・好みなどから適した避妊法を選択しましょう。

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