排卵直後から生理前に起こる症状がPMSですが、排卵痛とは、生理周期の中で排卵が起こる時期に主に下腹部に生じる痛みのことを指します。
前の月経が終わると、視床下部からの指示によって下垂体から卵胞刺激ホルモンが分泌され、その作用で卵巣内の原始卵胞のうちいくつかが成長を始め、エストロゲンを分泌します。卵胞の1つが十分に成熟すると脳下垂体から黄体化ホルモンが分泌されて、卵胞が破裂して卵子が飛び出すのが「排卵」です。
排卵痛は、卵胞が破裂する少し前から卵胞が破裂するころにかけて起こります。排卵は左右交互に起こるので、月ごとに下腹部の右側、左側が交互に痛むとはっきり感じる人もいます。
排卵は、普通は卵胞が直径2cm位の時に破裂して起こりますが、なかなか卵胞が破裂せずに大きくなって周囲の組織を圧迫するために起こる、卵巣そのものが排卵前には少し大きくなるために痛みが起こる、などと考えられていますが、根本的な原因はよく分かっていません。
排卵痛とPMSは別のもので、直接の因果関係はありませんが、
排卵の前後に下腹部痛以外の頭痛や肩こりなどのPMS症状が現れる人もいますし、
排卵痛がありその後はPMSの症状に移行していくという人や、
排卵痛と生理痛の両方がある、という人もいます。
漢方では、ストレスや体力の低下によって、肝や腎の機能が落ちることで気・血・水のめぐりが停滞し、その結果、現れる症状が排卵痛であったり、PMS、生理痛であったりする、と考えます。体質と症状に適した漢方薬が処方され、排卵痛、PMS、生理痛(月経困難症)の複数の症状がある場合も、大本である気・血・水のめぐりを改善することで症状の改善を図ります。
排卵痛は、排卵時前後だけの痛みであるために、あまり強い痛みにならない場合は特別な治療をしていないという人も多いようです。ただし、卵管閉塞や子宮内膜症による痛みが排卵時に起こることもにありますので、排卵痛がひどかったり、痛みが次第に強くなってきたりしているといった場合には婦人科を受診したほうがよいでしょう。
スポンサードリンク
|
|