PMDD(月経前不快気分障害)の原因は、まだはっきりとしたことは分かっていません。
現在、PMDDの原因として仮説となっているのは、生理の前に分泌量が増加するプロゲステロン(黄体ホルモン)またはプロゲステロンの代謝産物によって、脳内のセロトニン分泌量が抑えられる、というものです。そこで、PMDDはうつ病のひとつであると考えられています。
しかし、プロゲステロンは月経のあるすべての女性で分泌量が増加するのに、PMDDを発病するのは月経のある女性の5%程度です。また、年齢的には10代では生理があってもPMDDの症状がある女性はまれで、PMDDの患者のほとんどは20代以降です。
考えられることは、PMDDにかかりやすい人が就職、結婚、出産などのライフイベント、学校・職場・家族などの対人関係の問題などのストレッサーを引き金にして、PMDDを発病する、ということです。女性特有のストレッサーとして、生理周期にともなう女性ホルモンの変化自体が体内のホメオスターシスを変化させる、ということもあげられます。
また、一般のうつ病、PMDDに共通して、たんぱく質、鉄分、ビタミンB群などの栄養素の不足、低血糖症などの栄養・代謝の問題が原因であると考え、栄養療法を行っている医師・病院もあります。
出産後、PMDDを発病することがありますが、出産と子育てという大きなライフイベントがストレッサーになるとともに、妊娠・出産によって女性の体は栄養不足になりがちで、一見、問題ない食事をしているようでも、さまざまな代謝に必要な栄養が不足して、偏重をきたす、というものです。
ではPMDDになりやすいタイプ、というのはあるのでしょうか。
月経のある女性の20人に1人がPMDDである、という率を考えると、どのような女性もPMDDにかかる可能性があるということができます。
一般的なうつ病に関しては、うつにかかりやすいタイプ、というのが知られていますが、PMDDは比較的新しい病気であるために、まだそのようなタイプがはっきりとはしていません。しかし、傾向としては、一般のうつ病と同様に、責任感が強い、頼まれると断れない、まじめで几帳面、他人に細やかに気配りする、などの特性があるようです。
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